<登場人物>
(攻)常盤(ときわ)…竜虎隊隊長。西王子家の嫡男。30歳。
(受)薔(しょう)…王鱗学園高等部3年。元剣道部の贔屓生。南条家の三男。
<あらすじ>
喪章を付けて現れた竜虎隊に、朝から不穏な空気が流れる王麟学園。生徒達に伝えられたのは、教祖の逝去でした。
慌ただしく始まった教祖選の西王子家候補となった常盤は、しばらく薔とは会えなくなるものの「一緒に乗り越えてくれ」と言い残し学園を後にします。
<感想>
ブライト・プリズン第8巻です。7巻のラストが衝撃だったことは覚えていたのですが、何にそんなに衝撃を受けたのかがすっかり私の頭から抜け落ちていて、おかげでプロローグの時点でかなりドキドキしながら読んでいました。
一体誰が亡くなったんだろう……?と薔と同じ気持ちで緊張していたら、そういえば教祖だったわ、と学園長の発表と同時に思い出しました。
そして通常とは異なる事情のもと、特別早く始まった教祖選。西王子家の候補である常盤は教祖選を勝ち抜くために多忙を極め、薔とはあまり会えなくなってしまいます。その間、最終的に教祖になる方法を楓雅から聞いた薔はちょっとした誤解をしてしまいますが、そこは「一緒に乗り越えてくれ」と口にした常盤がなんとかしてくれそうでほっとしました。
常盤と会えない時、薔は常盤への想いを募らせながらも剣蘭や茜との友情を深めたようでした。大人の思惑に翻弄される高校生達をかわいそうに思いつつ、彼らも着実に強くなっているのが感じられて嬉しかったです。剣蘭についてはだいぶ苦労人のようになってきてしまったことに特に同情してしまいました。その分誰よりも強くなりそうな剣蘭、彼の幸せも祈らずにはいられません。
緊迫した状況でも合間を縫っての常盤と薔の逢瀬はあり、月明かりの注ぐ薔薇の温室で、というなんとも美しい情景でした。(勢い付いての常盤との再会からカメリアノワールの背の上でふたりがキスを始めたときは犬飼先生の別作品の光景が頭を過ぎり、「もしやこのまま馬上で!?」なんてことを考えてしまいました。なんかすみません。)
今巻もラストで衝撃の爆弾が落とされました。常盤を信じていますが、平穏な気持ちで待つのは難しそうです。
<オススメ要素>
・シリーズ第8巻、教祖選の全貌が明らかに。
<関連作品>
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(感想記事はこちらです)
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