パパ編集キストキドキ下心　/ヤマヲミ　【漫画感想】

ヤマヲミ

2023.02.032024.07.05

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パパ編集キストキドキ下心

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ヤマヲミ芳文社 2022年12月05日

＜登場人物＞

　（攻）黒岩大河（くろいわ　たいが）…ミステリー小説家。超売れっ子。

　（受）柚木薫（ゆずき　かおる）…文芸誌の編集。黒岩大河の担当。２８歳。

　柚木実（ゆずき　みのる）…薫の息子。２歳。

＜あらすじ＞

　妻が出ていき、２歳の息子と２人で暮らすことになった薫。文芸誌の編集部で働きながらもあまりの多忙さに限界を感じた薫は、退職を決意。７年担当を続けた小説家の大我に挨拶に訪れます。しかし、大我は薫の退職を拒否。一緒に子育てをする代わりに編集を辞めないよう交換条件を出してきます。

＜感想＞

　すぐ近くにいたスパダリに子供ごと愛される幸せな受・薫のお話だと思っていたのですが、同時に長年に渡る片想いを実らせた大河先生のサクセスストーリーだったのかな、とも思えてきて楽しいです。

　ここぞとばかりにスパダリを演じ、薫と同じ顔の実を懐柔し、親子まるごと面倒を見てみせた超売れっ子作家の大河さん。チャンスが巡ってきたともっと喜んでもいいところを、傷心の薫の頑張りを労ってくれるあたりに積年の想いを感じました。こういう、切なさがチラっとのぞく攻の姿にたまらなく萌えます。しかも実と過ごすためにちゃんと仕事を休んでいたところがいい具合に現実感があります。なんでもこなしてくれるファンタジースパダリも好きですが、そこにちょっとの人間らしさが見える大河さん、いい男でした。

　柚木親子も大変かわいかったです。仕事中はおそらくかなりできる人の薫が、仕事以外となると途端に焦ったり悩んだりしているのがかわいいです。息子の実もとっても良い子な２歳児。どんなに大人に振り回されてもかすがいとなってくれた実には幸せになってほしいです。大河さんはぜひ実を思いっきり甘やかしてあげてください。

　カバー下あとがきもめちゃくちゃ笑いました。先生のあとがきには笑いと教訓が溢れている……今回もたくさん元気をいただきました、ありがとうございます。

＜オススメ＞

・片想い小説家×子持ち編集。

＜関連作品＞

・電子書籍（お試し読みができます。）