賢者と寵愛の翼 榎田尤利(著)/文善やよひ(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)ユーエン・ファルコナー…賢者。天候を予測できる風読みのソモン。名家出身のアーレ。

 (受)ルドゥラ…岩山の若長。紅玉髄の瞳。


 明晰(めいせき)…聡明で広い知識を持つ明晰のソモン。ユーエンの幼馴染。アーレとしては小柄。

 秩序(ちつじょ)…明敏で礼儀正しい秩序のソモン。ソモンの中で一番若い。天使のように可憐な容貌。


<あらすじ>

 ユーエンの見た未来からアカーシャを救うため、聖職者たちはまず森の民との関係修復が必要だと判断。その足掛かりとして、ユーエンはルドゥラのアルダとして認めてもらうため岩山へ、明晰と秩序は山の麓の村を目指し旅に出ます。


<感想>

 アルダとして無事想いを遂げたユーエンとルドゥラ、しかし創造神からもたらされた知慧は途方もないもので、果たしてどうするのか少しの想像もつきませんでした。ですが、頭の良い聖職者さん方は意外にも地道な方法で活路を見出そうとしている様子。いつ訪れるともわからない将来の悲劇に備えて、まずは行動を起こせる強い人たちに勇気をもらえます。

 一番驚いたのは、やはり明晰と秩序の組み合わせでした。波乱に満ちた旅路はふたりの距離をかなり変化させたものの、秩序の信仰心や創造神の存在が彼の生まれたばかりの恋愛感情をかなり複雑にしているような。いやでも秩序はこうと決めたら突き進みそうな印象なので、ややこしくなるとしたら明晰の方でしょうか?秩序が明晰とユーエンを引き離そうとするなら、もしかしたら秩序と明晰の行く末がアカーシャの未来を左右する可能性もある気がしてきました。

 それから、ついに表紙イラストでもそのご尊顔をお披露目されたプティ。今回プティ本体の登場はほぼなかったと思うのですが、間接的には大活躍していらっしゃいました。ユーエンが助かったのはほぼプティ(の外套)のおかげですよね。私もせめて抜け毛だけでも触らせてほしいです。食べられてもいいので。むしろ食べられたい。プティの血肉となってアカーシャの皆様と触れ合えるのなら本望です。


<オススメ>

・シリーズ2作目。


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