転じて恋と生き /早寝電灯 【漫画感想】
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<登場人物>
(攻)八尋達彦…高校の国語教師。
(受)吉武伊織…高校の数学教師。
<あらすじ>
高校で数学教師をしている吉武は、同じ高校で国語を教えている八尋との間に奇妙な懐かしさを感じます。現在の校内新聞の小説と、旧校舎にあった昭和30年代の論文に夢に出てきた人物と一致する名前があることから、吉武は自分と八尋との間に前世からのつながりがあるのではと疑い始めます。
<感想>
前世で惹かれあっていたから、生まれ変わって現在でも当然に……というのも転生モノのお楽しみのひとつだと思いますが、今作の主人公たちは、前世も大切だけれど、今は今で別のものとして大事にしようとしています。なので現世での吉武と八尋も丁寧に相手との関係を深めていっているところがなんとも素敵です。
そのため前世の彼らが去ってしまう場面はかなり切なかったです。恋愛に感じるものとは別の寂しさを感じつつ、それでもふたりが一緒に歩いていく姿には安堵を覚えました。
それと、最後の方になりますが心をがっしり鷲掴みにされたシーンがあります。
吉武先生が新聞部の生徒を労う場面です。吉武先生の優しい人間性がこれでもかと伝わった気がします。ここ、ものすごくグッときました。加古さんの表情がそう思わせるのかもしれません。
先生のデビューコミックス『半壊の花』では表題作で突如涙がだばだば零れ落ちたのですが、今回のお話ではじんわり染み入る感動を与えてもらいました。いいもの読んだなぁ……、とカバーを捲り。そこにあったイラストに号泣したのでした。
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