そらの絆は旦那さま 野原滋(著)/サマミヤアカザ(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)三雲高虎(みくも たかとら)…日向埼領主。戦場では「鬼神」と呼ばれる。27歳。

 (受)空良(そら)…高虎の妻。伊久琵で領主の息子として生まれたが、双子の姉の身代わりで嫁に出された。21歳。


<あらすじ>

 日向埼発展のため、日々忙しくしている高虎と空良。そんなとき、空良の双子の姉を名乗る人物から謁見の申し出が入ります。空良の姉は本来なら高虎に輿入れするはずだった人物。それもほとんど会ったこともない姉の突然の来訪に空良は戸惑います。


<感想>

 シリーズ6冊目は、ついに空良の双子の御姉様・梅乃姫の登場でした。もうあらすじを見ただけで嫌な予感しかしない……と思っていたのですが、はじめは意外と穏やかな雰囲気。自分と同じ顔の身内の登場に浮かれる空良の様子が微笑ましいです。

 しかしやはり梅乃は元お姫様。ただ弟の顔を見に来ただけなわけはなく。いろいろ乗り越え、あっさり姉を許してしまった空良は相当すごい成長を遂げているんだと感じました。なんとなくですが、隼瀬浦に来たばかりの空良だったら姉に自分の立場を譲ろうとしたんじゃないかなと考えてしまいます。空良が強くなっていて、それから菊七さんもいてくれて本当によかったです。

 本編では空良の姉に対しての気持ちの折り合いのつけ方がかなり優しいように感じたものの、最後に収録されていた高虎視点の短編では高虎がちゃんと梅乃に怒っていて安心しました。そうですよね、いくら知らないとはいえ空良が生まれ故郷でどう生きていたかくらいは梅乃に教えてもいい気がします。でもすべては空良のことを想って見守っていてくれる旦那さま。なんという包容力。良い御夫婦です。


<オススメ>

・シリーズ6作目。


<関連作品>

・電子書籍(お試し読みができます。)

ブックライブ【イラスト収録】/
Renta!【イラスト収録】/
コミックシーモア【イラスト収録】/
ebookjapan【イラスト収録】/
BOOK☆WALKER【イラスト収録】


・シリーズ
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