しゅきしゅきMAXハート♡ 下　/山野でこ　【漫画感想】

山野でこ

2024.10.10

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しゅきしゅきMAXハート♡（下）

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山野でこ幻冬舎コミックス 2024年08月23日

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＜登場人物＞

（攻）水走龍仁（みずはせ　りゅうじん）…大学生。配達員の仕事で生計を立てる苦学生。

（受）菖蒲虎幸（しょうぶ　とらゆき）…ユキ。お好み焼き屋の次男。

＜あらすじ＞

　ユキとふたりで夏祭りに出かけた龍仁。タイムリープしている龍仁とは付き合ってからの時間に差があるユキと、ズレを埋めるように求め合います。ひとりになった帰り道で幸せを感じていた龍仁でしたが、ユキの実家方面が騒がしいのを聞きつけ、急いで引き返します。

＜感想＞

　本が分厚い……!!　普通に単行本2冊分はあるのではないでしょうか。しかもずーーーっと濃厚。ラブとミステリーが。さすがの完結巻でした。

　龍仁とユキはふたりきりで夏祭りへ。そこでタイムリープでできた時間差を埋めるようにかわいいユキが拝めたものの、やはり忍び寄っていた魔の手。ふたりには申し訳ないですが、タイムリープが発動してユキがお預けを食らう毎に、追い詰められたユキがかわいらしくなっていくような。はじめはリープ前のユキ自身への嫉妬心が強かったように見えたのが、最終的な彼の行動は全部龍仁のため。涙ぐましいほどの男前でした。

　このお話でいつもすごいなと思うのが、ユキに何かあればタイムリープが発動し、龍仁が素直にユキを頼ってユキが助かれば、前に進む手がかりが得られるところ。今回も龍仁がほぼ見捨てていた後藤さんをユキが助けたことで、おそらく龍仁も助かったのだと思います。

　最後はふたり両方の愛の力で雨が降り、龍神様も復活してめでたしめでたし。付き合ってからの時間にズレがあるのって恋人になりたての彼らにはけっこうハードだったんじゃないかと思われますが、どちらも気持ちが一切ブレないのがとてもよかったです。常に相手のためを思えるふたりだったから、きっと乗り越えられたんですね。

　描き下ろしではふたりが幸せすぎる日常を送っていらっしゃいました。そういえばこのふたりの初めてのその先ってとても貴重だな、としみじみしています。カバー下には前巻に続いてナカモンが登場。シリーズを繋ぐ陽気なご兄弟、いつも登場を楽しみにしています。