<登場人物>
(攻)三雲高虎(みくも たかとら)…日向埼領主。戦場では「鬼神」と呼ばれるほど強い。26歳。
(受)空良(そら)…高虎の妻。伊久琵で領主の息子として生まれたが、姉の身代わりで嫁に出された。20歳。
<あらすじ>
日向埼の発展に伴い、人材不足が解消されず日々走り回っている高虎と空良。そんな中、山向こうの隣国からの流民についての苦情が急増。山の様子を探りに出た高虎と空良は、そこで小さな子供と老犬を保護します。
<感想>
『そらのだいじな旦那さま』、『そらのいとしい旦那さま』、『そらの誉れは旦那さま』、『そらの誓いは旦那さま』に続くシリーズ5作目でした。今回も表紙イラストがすごく良いです。ふたりに少し見上げられるその場所は誰のものなのか……ふくか、山を下りてきた誰かなのか、もしかしたらシロなのか。色々想像できて楽しいです。
冒頭での次郎丸元服にはさっそく泣きそうになりました。ご立派になられて……。「少年の名残」を見つけて安堵する空良に百回頷き、そんな風に思う空良自身にも成長が感じられて感情が揺さぶられてばかりでした。それでも高虎の嫁大好きスタンスは全くブレず、ふたりの絆は深まるばかりな様子。強いご夫婦です。
新キャラの小さな子供と老犬も加わり、ますますにぎやかになっていくのかと思いきや。シロについてはさすがに号泣でした。冒頭で我慢した涙は容易く決壊。捨て吉を慰める高虎の言葉に妙に説得力があり、高虎は戦わなくても強い人なんだと改めて思わされました。
もちろんその後の鬼神ぶりもとてもかっこよくて、空良がああなってしまうのも心の底から納得。いつの時代も、旦那さまが圧倒的にかっこいいってテンション上がります。
最後の短編もすごくよかったです。皆様こうして最強夫婦にがっちり心をつかまれていくのですね。
<オススメ>
・シリーズ5作目。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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・シリーズ
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