＜登場人物＞
（攻）小竹瞬（こたけ しゅん）…高校生。巨人族。
（受）武田利一（たけだ としかず）…高校生。普通サイズ。
森（もり）…巨人族。小竹の友人。親が赤い実の研究をしている。
大橋カズヤ（おおはし かずや）…普通サイズ。武田の友人。
＜あらすじ＞
普通サイズの武田は、手違いで同じ高校に入学した巨人族の小竹のことが気になっていました。けれど小竹はいつの間にか転校してしまいます。
その後武田はほぼストーカーのように小竹を観察していました。ある日ついに小竹に見つかった武田でしたが、話してみれば実は両思いだったことが判明します。
はじめは楽しく出かけていたふたりでしたが、身体の大きさが違いすぎてうまくいかず、武田は友人の大橋と関係を持ってしまいます。
＜感想＞
「上」とあるので下巻が揃ってから一気に読もうと思っていたのですが、我慢できずに本を開いてしまいました。一応区切りのいいところで終わってもらえたので、とりあえずは落ち着いて下巻を待てそうです。
「体格差があり過ぎてうまく付き合えないふたりの話」という情報だけが頭にある状態で表紙を見たので、思いっきり噴き出してしまいました。体格差って、これはありすぎじゃないですか、と。さらに表紙を捲ってまず目に入る口絵カラー。とある方角くんの恋人を思い出してしまったのは私だけでしょうか。この後にどんなシリアス展開がこようとも、この表紙と口絵があれば元気になれると思いました。
内容は、巨人族の小竹が手違いで普通サイズの高校に入ってしまいますが、それがきっかけで武田と出会い、お互いに意識し始めます。けれどそのときはほとんど関わらないまま小竹は自分のサイズに合った学校に転校。再会してから実は両思いだったことがわかり、ふたりは付き合い始めます。
けれど、はじめのうちは楽しくてもふたりの体格差は縮まりません。武田は大橋から、小竹は森からそれぞれアプローチを受けていて、武田は大橋と関係を持ってしまいます。さらには大橋の企みでその現場を小竹に見られてしまい、その後小竹は姿を消します。
罪悪感から自暴自棄になる武田。そこへひょっこり小竹が現れるのですが、彼は小さくなれる赤い実を食べ、身体が普通サイズになっていました。
そこからは蜜月のような日々を過ごすけれど、小竹が食べた赤い実には秘密があって……というシリアスな展開です。シリアスながらも重い実先生らしいシュールなギャグのおかげで雰囲気はそこまで重くはなかったです。ただ好きな人以外と身体の関係を持ってしまう描写があるため、苦手な人にはつらいかもしれません。
身体については本命ではない人とも……という展開にはなりますが、それに対して小竹も武田も心は全くブレずにお互いに向いているので、そこがおもしろくもあります。先生のあとがきによれば、下巻は彼らふたりと大橋のその後のお話とのことです。楽しみに待つことにします。
＜オススメ要素＞
・重い実先生らしいシュールな設定と、それを存分に活かした展開とギャグ。
・命をかけるほどの恋心。
地雷注意：受攻ともに本命以外とのキス、受は攻以外との肌色シーンがあります。
＜関連作品＞
・電子書籍（お試し読みができます。）
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・下巻 （感想記事はこちらです）
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