地下アイドルのオメガ 淫声オメガバース 西野花(著)/北沢きょう(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)澤田鷹彦(さわだ たかひこ)…アルファ。律の親戚で、血の繋がりはない。有名な作曲家。34歳。

 (受)律(りつ)…オメガ。地下アイドルユニット「ネクタリス」のセンター。21歳。


<あらすじ>

 自分がベータであると信じて疑わなかった律は、仲の良かったアルファで親戚のお兄ちゃん・鷹彦の前で予期せぬ発情期を迎え、抱かれてしまいます。律はオメガである自分が鷹彦を傷つけたと感じ、家出して地下アイドルとしての活動を始めます。
 オメガだけで結成された地下アイドル「ネクタリス」は、歌とダンスパフォーマンスの他にも、「二部」と呼ばれるステージでは卑猥な姿をさらし、さらに発情期には金を積んだファンに抱かれるというイベントを行っています。
 律が鷹彦の前から姿を消して2年が経った頃、律が発情期をファンと過ごす部屋に突然鷹彦が訪れます。


<感想>

 西野先生初のオメガバース作品とあっては手に取らないわけには参りません。期待を裏切らない肌色シーンの数々、北沢きょう先生のイラストも最初のカラー口絵から赤縄緊縛シーンという飛ばし具合です。

 両親はベータ、自分もベータに違いないと性別検査を後回しにしていた律は、18歳のときに仲の良かった親戚のお兄ちゃん・鷹彦の前でオメガの発情期を迎えてしまい、我を失ったアルファの鷹彦に抱かれてしまいます。大好きだった鷹彦に無理強いしてしまい、彼を傷つけたと思った律は、逃げるように鷹彦のもとを去り、そのまま家出。その後劇場を経営する楚崎に拾われ、地下アイドルグループ「ネクタリス」で活動を始めます。

 この「ネクタリス」はオメガだけで構成されたグループで、歌って踊るライブもしつつ、「二部」ではステージ上でメンバー同士がオモチャを使って卑猥な百合プレイを見せてくれたり、発情期に入ると高額な金で権利を買ったファンに抱かれるというサービスをしている人気者です。

 もともと歌うことが好きだった律は、ネクタリスの営業方法も自分達には必要なことと自らを納得させ、センターとして将来は表舞台に立つ日を夢見ています。

 律が鷹彦のもとを離れて2年、ついに律の居所をつかんだ鷹彦が、律が発情期をファンと過ごすための部屋を訪れます。それから発情期中の一週間全部をふたりで過ごすことになるんですが、これがもう本当にすごかった……。

 「この一週間で、お前を妊娠させるつもりで来た」と宣言した鷹彦は伊達じゃありませんでした。アルファと発情期オメガですからね、もうずっとやりっぱなしです。中でも口絵にあった緊縛シーンが素敵でした。結び目を上手いこと活用するプレイが好きなんです。

 そうして過去の誤解も解け心も体も一気に近づいた律と鷹彦。しかし、アイドルグループネクタリスには「番ができたら脱退」というオメガアイドルならではのルールがあります。有名作曲家である鷹彦の協力も得られ、アイドルとして活動したい律。ふたりが番になるのはラストまでおあずけです。

 オメガバース設定がふんだんに活かされたアイドルもの、怒涛のエロシーンもたっぷりでお腹いっぱい、大満足です。


<オススメ要素>

・アルファの有名作曲家×オメガアイドル。


 地雷注意:モブ姦。





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