ふったらどしゃぶり When it rains,it pours 一穂ミチ(著)/竹美家らら(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)萩原一顕(はぎわら かずあき)…営業部。彼女と同棲中。

 (受)半井整(なからい せい)…総務部。


 和章(かずあき)…プロダクトデザイナー。整と一緒に住んでいる。


<あらすじ>

 同棲している彼女とセックスレスの一顕と、一緒に住んでいる和章に片想いをしている整。ふたりは同じ会社に勤めていてもそれほど仲が良いわけではなかったものの、間違いメールがきっかけで互いの正体を知らないままメールのやりとりをするようになります。それぞれの悩みを告白し、親密になっていくふたりでしたが……。


<感想>

 もうすぐ新装版が発売されるとのことで、とりあえず旧版の感想を書いておくことにしました。こちらは後日談の同人誌などもいくつか読んでいるので、今になって読み返してみると整と一顕がくっつくまでにはそういえばいろいろあったんだよなあとだいぶ印象が変わってきていました。

 とにかく雨の描写がどれも印象的でした。小雨だったりどしゃ降りだったりと、その時々で違った降り方をする雨の表現が、進展していく整と一顕の姿と重なります。

 最初は一顕には彼女、整には片想いの男性(和章)がいて、どちらもセックスできないことに悩んでいます。好きな相手と体を重ねたい、という想いがとても綺麗に書かれていて、それだけに切実さも伝わってきました。

 私は発売当時あくまでも整と一顕のBLファンタジーとして読み、会社員のふたりが互いの赤裸々な悩みを分け合ってハッピーエンドにたどり着いたと勝手に思っていました。

 それが今になって考えると、こちらのお話はあまり現実的に考えるとそちらに引きずられて楽しめなくなる危険が潜んでいる気がします。そういう意味では大人向け、というべきか迷う雰囲気ではあるような(大人の方が現実と重なる部分が多くなりそう、という意味で)。とりあえずメインのふたりが幸せになってくれるなら、私はそれで大満足です。


<オススメ要素>

・リアルを感じるBLファンタジー。


<関連作品>

・電子書籍(※旧版です。)

BookLive!【電子特典イラスト付】/
コミックシーモア【電子特典イラスト付】/
eBookJapan【電子特典イラスト付】/
BOOK☆WALKER【電子特典イラスト付】


・新装版



・和章のお話。(感想記事はこちらです)


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