神の愛し花嫁 ~邪神の婚礼~ かわい恋(著)/Ciel(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)ロキ…守り神。元は邪神だった。褐色肌。全身に彫り物がある。

 (受)ナザール…ロキの花嫁。授乳してロキのの眷属を育てている。黒髪長髪。


<あらすじ>

 町の守り神となったロキと、北の森で仲睦まじく暮らしているナザール。眠らされていた眷属たちも目を覚まし、以前はロキの夜伽を勤めていた「夜伽衆」たちともナザールはうまくやろうと努力します。
 自分を差別していた町の神殿にも足を向け、勉強も始めたナザールでしたが、そこで自分とロキとの寿命について知ることになります。


<感想>

 『邪神の婚礼』の続編です。「授乳BL」のインパクトが強かった前作に引き続き、今作のナザールもいろいろ渇く暇もないほどにロキに愛されていました。

 前作でもロキはナザールを溺愛していたと記憶しているんですが、今回はそれを上回る甘々溺愛ぶり。神様の愛はこちらの想像以上でした。

 ロキに見初められたことで神様の花嫁となり、不憫な境遇から抜け出し幸せに暮らしているナザール。ロキに愛されることで授乳ができるようになったナザールのおかげで、眷属たちも元気に育っているようです。ハクとジダンも活躍してくれて嬉しいです。

 前半は、花嫁として暮らすようになったナザールがロキと眷属たちとの生活にとけこもうと涙ぐましい努力をしていました。長い眠りから目覚めたという「夜伽衆」の皆さん、もとはロキや元花嫁たちの夜伽役をしていたといい、ナザールの心には少し不穏な想いが過ぎります。しかし、夜伽衆といえど全員ロキの眷属。そこにナザールが心配するような妬み嫉みは皆無なようでした。むしろ初めて嫉妬心をのぞかせたナザールにロキは大喜び。ふたりの愛はむしろ深まったように見えます。

 夜伽衆のひとり・ヴェロンダとは友達にもなれたナザールは、ヴェロンダに後押しされて町の神殿にも足を向けます。さらに別の夜伽衆に勉強も教えてもらえるようになり、見識を深めているところで気がついたのが、ロキとナザールの寿命問題。

 ナザールとしてはロキは神様なので当然自分が先に逝くと思っていたものの、ナザールを心底愛してしまったロキは事情が違ったようです。ナザールが自分を責めつつも現実を受け入れる決意をしたところで、神様方の親玉・神帝が登場です。

 この神帝が、最初はすごく自分勝手なことを言っているように思えたんですが、最終的にはこの神帝さまのおかげで諸々の問題が解決に向かいます。ロキを含め、神様たちの奔放なやりとりが楽しかったです。

 最後の方で、怒りで人の姿に戻れなくなった黒狼姿のロキとナザールの絡みがあります。地雷の方は要注意ですが、ナザールのロキへの愛が溢れたいいシーンだったと思います。


<オススメ要素>

・前作以上の溺愛神様×献身的な健気受。


<関連作品>

・シリーズ
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