<登場人物>
(攻)大神奈津彦(おおがみ なつひこ)…人狼の外見を残したハイブリッドアルファ。絵本作家。ロイド眼鏡。
(受)針谷千明(はりがや ちあき)…オメガ。大神の番。色白な肌に黒髪黒目。25歳。
大神ゆき(おおがみ ゆき)…奈津彦の妹。純、蓮、亮太の実の母親。アメリカで働いている。
<あらすじ>
夫婦となった大神と千明の間には女の子が生まれ、3人の甥っ子たちと大神の母、総勢7人となった大神家。日々にぎやかに暮らしていたところに、大神の妹で甥っ子たちの母親であるゆきが現れます。ゆきは三男・亮太の父親も連れており、亮太を引き取ろうとしますが……。
<感想>
『オオカミパパに溺愛されています』続編です。正式に夫婦となった大神と千明の間には女の子が生まれていて、大神の甥である3人の子どもたちとも楽しく暮らしている様子がうかがえます。
そこへ突然帰省してきた、大神の妹で3兄弟の産みの親・ゆき。ゆきは亮太の父親とよりを戻すからと、亮太を引き取りにきたようです。当然、これが大神家に嵐を巻き起こします。
大神と千明としては、血のつながりはなくとももう3兄弟と家族としての関係を築いていて、いきなり離されることに複雑な気持ちになるのはとてもわかります(しかもゆきはアメリカ暮らしのようで……)。そして真っ向から反対する大神に対し、千明は自分の状況からあまり強くは主張できないのが切ないです。
しかもゆきが絶妙に憎めないキャラ、というのがまた……。オメガバースとはいえ男性オメガは珍しく、今でも差別にあうことのある千明の心境を思うとつらいです。
しかし、そんな悲劇の健気受を問答無用で溺愛してくれるのがオオカミパパ。子どもが生まれても衰えないどころかパワーアップしている大神の愛情は心強かったです。さらに人妻感の加わった千明がなんとも艶っぽい。家族の問題が主軸ではありますが、夫婦の営みも忘れずにいてくれるおふたりに感謝の気持ちが溢れました。
子どもが誰のもとで育つべきかについては人によって考え方があるとは思いますが、とりあえず皆が納得する形に落ち着いたようでよかったです。現実だったら相当なドロドロ劇も、見た目がファンシーなオオカミパパ一家なら絵本の中のドタバタを眺めているようで微笑ましく見えるので安心して読めました。
榊空也先生のイラストもほんわかしていて眼福でした。しかも美羽ちゃんのネコミミフード姿が拝めるとは!!家族とおそろいですね。かわいい。
<オススメ要素>
・シリーズ2作目。
・大神の妹登場。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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