快楽島~淫神の贄~ 西野花(著)/笠井あゆみ(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)小埜瀬榛真(おのせ はるま)…暮名井島の名家の男。35歳。
(受)吉井海沙希(よしい みさき)…元人気役者。21歳。
相澤郁斗(あいざわ いくと)…元人気アイドル。6年前に失踪。
<あらすじ>
人気役者として成功していたにもかかわらず、無実のスキャンダルによって芸能界を追われた海沙希。孤児だった海沙希は、自分の出自を示すただひとつの手がかりである人形を頼りに、暮名井島を訪れます。
島で知り合った榛真と一夜にして深い仲となった海沙希でしたが、その後「クレナイ様の依り代」として島の男達に差し出されてしまいます。
<感想>
なんという攻めた表紙。しかもこの一枚のイラストだけですごく内容がわかりやすく表現されていて、どんな本かを表すものとしてもとても秀逸だな、と読み終わった後で改めて思いました。
基本はモブ姦だけれど、主役のふたりが浮き上がるように描かれているのでちゃんと本命がいることがわかります。複数モノの作品を読むときは本命がひとりなのか複数なのかは知っておきたいタイプの人間なので、この表現はありがたかったです(何人でくっついたとしても構わないのですが、本命の人数だけは把握しておきたいのです)。
物語は、俳優として成功していた海沙希が不倫疑惑(実際には無実)のせいで仕事を続けられなくなり、暮名井島にやってくるところから始まります。孤児だった海沙希が持たされていた人形が、この島のものだったらしいです。
ところが、島に来て知り合い、すぐに一線を越えた榛真によって海沙希は「クレナイ様の依り代」として島の男たちに差し出されます。これまでは別の依り代(郁斗)がいたんですが、それが海沙希に代替わりする様子。その移譲の儀式で、まさかの受×受が見られました。百合プレイ、といえばいいのでしょうか。宝物庫に眠っていたステキなお道具が大活躍していました。ここ挿絵があるんです、圧巻でした。
淫紋を宿し島の男達によってモブ姦されることになった海沙希でしたが、それでも海沙希の気持ちは榛真一筋。海沙希とこの島との繋がりについては終盤で明らかになり、島の奇習にも決着がつきます。島の人々の態度については人によっては許せない方もいらっしゃるかもしれないものの、モブおじさんたちは痛いことはしてきません。最後には海沙希を助けてくれることもあったりします。
海沙希の前の依り代をしていた、元アイドルの郁斗が私は気になっています。要所要所で登場しては海沙希に声をかけてくれる、とても魅力的なキャラクターでした。
<オススメ要素>
・島の奇習で甘美なモブ姦。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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