<登場人物>
(攻)ディータ…覆面の殺人鬼。30歳。(受)籠橋太一(かごはし たいち)…関西人。25歳。
(攻)レフ…食人鬼。ディータの幼馴染。30歳。
(受)杏奈(あんな)…ディータに生け捕りにされた後、レフの下僕に。23歳。
<あらすじ>
太一が邪魔なレフは、ディータが太一に固執する理由を考えた末に杏奈に手を出します。その一方で、ディータに嘘を吐いていたと言い出せずにいた太一は、レフの策略により一人で家に帰ることになります。
<感想>
紙本3巻、こちらでシリーズ完結です。3巻には、電子で単話配信中の13~20話と、「特別描き下ろし漫画」、カバー下が収録されています。カバー下のイラストには本編ではぼかされていたディータの素顔が描かれていました。楽しいノリはそのままながら、最終巻なだけあって切なさもかなり増していました。まさかディータと太一があの家から抜け出す選択をするとは本当にびっくりです。ただし日の当たる場所に出るということは、ディータが自分の罪と向き合うことにも繋がり、それが太一へも影響していく流れには唸るばかりでした。
そして、この物語において常に裏でカギを握っていたと思われるレフ。ディータをそちらに引き入れたのも、ディータと太一の恋路を邪魔してくるのも、要所で助けてくれるのもレフ。リアルな路線へと舵を切ったディータと太一に対し、存在自体が一番ファンタジーなはずのレフが最も現実的な角度から二人を観察していて、特に描き下ろしでの彼の最後のセリフには震え上がりました。
シリーズ全体を通してレフと杏奈のやりとりが大好きで、もしかしたらレフよりも冷静に事態を分析できていそうな杏奈のリアクションがいつもツボでした。中でもレフを慰めているのに友達ですらないといわれ、「ほろ…」としてるのがもうかわいくて。それでも少しずつレフからの扱いが変わってきているのがわかると、私も一緒になって喜んでしまいました。
人によって解釈が変わってきそうな幕引きで、読み終わってからしばらく放心状態が続いています。忘れられない作品になりました。
<オススメ>
・単行本版シリーズ3作目。完結。<関連作品>
・電子単話版(全20巻、完結済)BookLive!/
Renta!/
コミックシーモア/
ebookjapan/
BOOK☆WALKER
・シリーズ
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