異世界で保護竜カフェはじめました かわい恋(著)/夏河シオリ(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)ジュリアン…シュリルシュラクの第3王子。竜の護り手。
(受)勇利(ゆうり)…高校2年生。異世界に神子として召喚される。
<あらすじ>
酒浸りの親戚のもとで暮らし、苦労しながら高校に通っていた勇利。アルバイトに向かう途中ふらりと立ち寄った古書店で思い出の絵本を見つけ、優し気な店主に譲ってもらいます。その後道路に飛び出した黒猫を助けようとした勇利は、絵本を持ったままトラックに接触。絵本に描かれていたのと同じ異世界に飛ばされ、神子として王子・ジュリアンと強制的に契りを交わすことになります。
<感想>
苦労人の高校生がトラックに撥ねられ異世界トリップ……王道異世界モノかと思いきや、勇利が召喚されたのは小さい頃から知っている絵本そっくりの世界。先生のあとがきを読んでから気が付きましたが、どことなく不思議の国のおとぎ話を思わせる、本当は怖い(かもしれない)童話の雰囲気が感じられました。本も300ページ超えで分厚く、知らない場所で大変な目に遭いながらも奮闘する勇利の物語にあっという間に夢中になり、貪るように読んでしまいました。
勇利のトリップ直後のみ儀式と称した無理やりな絡みがあるものの、ジュリアンは無表情ながら優しい王子様なので安心して見ていられました(勇利くんごめんなさい)。ジュリアンも外見がキラキラ王子様なのに対し、中身はおそらく筋金入りの竜オタクなギャップが楽しかったです。
竜もいろいろな種類がいて、しかもどれもイメージしやすくてワクワクします。私も仔竜さんを撫でてみたい……!こんなカフェが近くにあったら絶対通います、羨ましい。
最後の展開にはドキッとさせられましたが、少し引っかかりを覚えていた謎が解決されてすっきりしました。さらにはジュリアンのいないこの場所で、勇利が他の何にも惑わされずにその道を選んでくれたことがすごく大事だったように思えます。高校生の勇利の最後の決断を思い出しては、いいシーンだったなぁと感動を深めています。
<オススメ要素>
・異世界の竜大好き無愛想王子×苦労人高校生。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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