蛇恋艶華 西野花(著)/笠井あゆみ(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)一ノ葉清武(いちのは きよたけ)…α。一ノ葉会次期組長。35歳。
(受)一ノ葉鼓巳(いちのは つづみ)…Ω。一ノ葉会の高級娼夫。22歳。
(攻)長谷倉弘(はせくら ひろむ)…α。一ノ葉会お抱えの医師。清武の幼馴染。
<あらすじ>
過去にフェロモンが暴走したことで、「アルファ殺し」の二つ名を持つ高級娼夫となったオメガの鼓巳。義理の兄でアルファの清武は、組のために身体をつかって仕事をする鼓巳への執着を隠さず、足を洗って自分の番になるよう説得中です。清武の話を鼓巳は断り続けていましたが、次期組長の清武に他の組の令嬢との縁談が持ちかけられます。
<感想>
攻がフェロモンに流されないオメガバースなのが新鮮でおもしろかったです。もちろんエロが詰まったサービス満点なお話で、攻の清武はオメガのフェロモンに耐性があるとてつもない強者。おかげで清武の鼓巳への執着がフェロモンに惑わされているわけではないのがよくわかります。「アルファ殺し」とまで呼ばれる鼓巳の特別なフェロモンに唯一影響されないというのも、新しい運命の形を見せてもらえた気分になります。たまに3Pの仲間入りをしてくれる攻・弘さんも、鼓巳と接するときはかなり強い薬を飲んでくれる優しいお医者さんでした。
ヤクザのお家が舞台なので、主役のふたりともに刺青が入っているのに萌え滾りました。鼓巳の肌を這うように腰から足にかけて描かれている蛇がまた良いのです。しかもじっとこちらを見ている……。笠井あゆみ先生の表紙とカラー口絵にも登場していて、今にも動き出しそうな艶めかしい刺青に目が釘付けになりました。
オメガの自分のせいで組に混乱をもたらしたからと、その落とし前として組の娼夫となった鼓巳。なのでその仕事をやめさせたい清武に対しては、身体の関係はあっても番にはなれないと突っぱねてばかり。でもそれぐらい強い人間でないと極道の娼夫は務まらないと思うので、鼓巳の強情さには説得力がありました。少しではありますが銃撃戦や指詰めなどのシーンもあるので、強いキャラが多くてよかったです。
それから敵対組織のモブの一人に真珠持ちがいらっしゃったのにはニヤニヤしてしまいました。モブとはいえ真珠を見たのは久しぶりだったのでなんだか得した気分です。
最後のあとがきにもイラストがあって、とてもかわいいほのぼの風景とふたりの背負う刺青との共演に、見るたびドキドキしています。
<オススメ要素>
・フェロモンに耐性のあるα×高級娼夫Ω。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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