<登場人物>
(攻)スタン・ストーク…七年。監督生。双子の兄。
(受)桂人・ヴァンフィール(けいと ゔぁんふぃーる)…イギリスと日本のハーフ。七年。監督生。
<あらすじ>
最終学年の七年生になった桂人。恋人のスタンとは、共に過ごす将来について語り合い幸福な日々を過ごしてします。しかし、母親との過去の傷がまだ癒えておらず、夜中にうなされているスタン。力になりたい桂人でしたが、どうしたらいいかわからず何もできずにいます。
<感想>
シリーズ6冊目は、4巻のスタン×桂人の続編でした。前作で恋人になり、てっきり相互救済されたのかと私は考えていたスタンと桂人。桂人の傷も決してなくなったわけではないと思いますが、しかしスタンの傷は想像を絶する根深さだったようで。スタンが芸術家として人間離れした音楽への向き合い方をしていて、でもそれがかえってこれまでずっと完璧だった彼に人間臭さを感じさせます。スタンも人の子、日本でいえば進路に無限の選択肢を持つ高校生なんだと改めて思えてきて、よりいっそう好きになりました。
終盤、スタンが彼のトラウマを自ら抉るような展開になったとき、これはスタンはもう立ち直れないのではと本気で心配になりました。ですがそこで救いになるのが桂人で、それができるほどに桂人を強くしてくれたのがスタン、というのがたまらく萌えます。スタンと桂人って、美しいけどすごく危うい関係に見えていたのですが、実はこんなに強く結ばれていたのですね。卒業して遠距離になってしまったら切ないけれど、不思議と大丈夫な気がしてきます。
先生のあとがきによれば、こちらの文庫本の発売当時に出ていた雑誌でその後のお話が読めるとのこと。必死になって探していますが現時点では手に入れるのはかなり厳しそう……。出遅れてしまったのは仕方ないので、いつかまたふたりの新しい物語に触れられるようひっそり祈ることにいたします。
<オススメ>
・シリーズ6冊目。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
ブックライブ/
Renta!/
コミックシーモア/
ebookjapan/
BOOK☆WALKER
・シリーズ
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