どっさりめの雪が降っているBL7選 【漫画3小説4】

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 豪雪地帯とまではいかないのですが私は一応雪国と言われる地方で育ちまして、どっさり降った雪の中で過ごす描写があると不思議な懐かしさを覚えます。雪国といってもさまざまで、閉ざされた雰囲気に息が詰まるような感覚を覚えたり、もそもそ雪をかき分けて進む熱い姿に元気をもらえたり。
 まだまだ暑い日が続きそうなので、涼しいを通り越してすごく寒そうな作品を探してみました。



『猫、22歳』(表題作) /柳沢ゆきお

 雪によって閉ざされた空気感が漂う信州。突然「そう」なってしまった甥と、ポルノ小説家の叔父のふたりが雪解けとともに進展する様子が春の訪れを感じさせます。



『あやかし喫茶で待ち合わせ』(雪女) /海野サチ (感想記事はこちらです

 遭難者が出るほどの山奥で暮らし、山岳救助をしていた男の雪女・兎丸(受)。逞しいです。



『ひみつのセフレちゃん 家族になりたい編』 /ヤマヲミ (感想記事はこちらです

 コースケさんの実家ががっつり雪国でした。屋根からドサッと落ちてくる雪の塊がリアルで笑ってしまいました。



『聖夜』(表題作) 榎田尤利(著)/ヨネダコウ(イラスト)

 北海道から始まる物語、これから訪れる冬を思わせるセリフや、東京で故郷を思い出す描写に、雪の降りしきる光景が思い浮かびます。



『雪の声が聞こえる』 水原とほる(著)/ひなこ(イラスト) (感想記事はこちらです

 ふたりが一度都会へ出るのもあって、雪に埋もれた田舎の村の、閉鎖的で閉塞的な雰囲気がじっくり味わえました。季節が巡って雪が解けるように希望も見えてくる流れが胸に沁みました。



『ゆっくり走ろう』 榎田尤利(著)/やまかみ梨由(イラスト) (感想記事はこちらです

 自動車メーカーに勤める里見が、寒冷地走行試験のために北海道を訪れます。意外なところで遭難しかけた里見に、冬の過酷さを感じました。



『唐梅のつばら』 水原とほる(著)/山本タカト(イラスト)

 ラストシーンなので詳しくは語れませんが、2月の信州の山道を雪を踏みしめて歩く主人公の姿は、傑作の名にふさわしい情景でした。



 初雪を喜べたのは小学生まで、天気予報を見ながら雪の片付けにどれくらいかかるかしらと現実的なことしか考えられなくなってからは、初雪が降って「今年は積もるかな」と目を輝かせるシチュエーションに羨望を覚えるようになりました。それでも、ずっしりみっちり降り積もった雪の中で育まれる恋愛模様を見ていると、田舎の雪国もそんなに悪くないかな、と思えてきます。



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