mother 丸木文華(著)/門地かおり(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)塚越祐紀(つかこし ゆうき)…資産家の御曹司。

 (受)佐藤真治(さとう しんじ)…ロシア人の祖父を持つクウォーターで、目が紫。一般的な中流家庭で育ち、以前は天真爛漫な性格だった。


<あらすじ>

 魅力的な容姿から天使のようだと言われて育った真治。天真爛漫な性格でしたが、高校卒業前に何者かに襲われ、それ以来人間不信になってしまいます。大学にも馴染めずにいますが、高校からの親友・塚越だけは優しく接してくれます。
 襲われたときの写真を送りつけられ、怯える真治。塚越は真治を自分のマンションへ連れて行き、真治の世話をしながら犯人探しを始めます。


<感想>

 丸木先生にはまるきっかけになった本でした。当時の私にとっては初めての丸木先生作品だったので、なかなかの衝撃だったのを覚えています。

 真治を襲った犯人については帯がほぼお知らせしているようなものですし、そこはあまり問題ではないのかなと。

 塚越が真治を囲っていくといいますか、じわじわと着実に依存させていくさまが読んでいてゾクゾクしました。濃厚な肌色シーンと相まって、見ているだけのこちらまで追いつめられていくようでした。エロい、怖い、でもすごくおもしろい。タイトルの「mother」にも納得でした。

 それから門地かおり先生の挿絵もインパクト大でした。特に、最後の方で真治を迎えに来ていた塚越の姿が忘れられません。門地先生のイラスト全部が素敵で大好きなんですが、仮に挿絵がこの1枚だけだったとしても買った価値があると思えるほどでした。


<関連作品>

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