旦那様といとおし暮らし /待緒イサミ 【漫画感想】
記事内に広告が含まれています。
待緒イサミ先生のファーストコミックスで、中編が2つ収録されています。表題作は4話+描き下ろし、後半の『こがねいろブーランジェ』は前後編すべて描き下ろしでした。
『旦那様といとおし暮らし』(表題作)
<登場人物>
(攻)梨子壮一郎(なし そういちろう)…呉服屋「梨屋」の若旦那。
(受)葉村柚樹(はむら ゆずき)…梨屋に勤めることになった新人。
<あらすじ>
服飾の道を志すも就職難のために未だ勤め先が決まらない柚樹。見かねた姉の紹介で、地元の呉服屋へと面接に訪れます。
呉服屋「梨屋」の若旦那である壮一郎は、あっという間に柚樹の採用を決定。その日から住み込みで働くことになった柚樹は、夜になって壮一郎の別の一面を知ります。
<感想>
昼は呉服屋の若旦那、夜はコスプレ衣装の受注販売を行っている壮一郎は立派なヘンタイさんです。夜のお仕事が柚樹にバレると、女物のコスプレ衣装を柚樹に着せて採寸を開始。これも仕事だと言ってあんな体勢やこんな格好で柚樹の身体を測る壮一郎……下心が丸見えです。
壮一郎は店で接客をしているときはさわやか若旦那なのに、素だとしゃべり方が雑になるのもヘンタイ感が増してとてもいいです。そこになかなか気がつかずに純粋に壮一郎に惹かれていく柚樹もなんだかかわいくて、幼妻という言葉がぴったりです。
壮一郎のコスプレ販売は趣味(作る方)も兼ねているため、壮一郎と柚樹両方のコスプレがたくさん見られてすごいお得感でした。仕事着の和装の他にもナースや執事、ファンタジーな方面のものから民族衣装まで本当に様々で、とても楽しかったです。
描き下ろしは、壮一郎が高校生の柚樹に初めて会ったときのお話。この後の執着を予感させる壮一郎の呟きに笑ってしまいました。
『こがねいろブーランジェ』
<登場人物>
(攻)吉野透(よしの とおる)…旅行中に真に助けられた。祖父がフランス人。25歳。
(受)ヒムカイ真(ひむかい まこと)…田舎のパン屋。
<あらすじ>
休暇中に予定のない旅をしていた透は、電車を乗り過ごしたところを真に助けられます。お礼に1週間真のパン屋を手伝うことになり、次第に惹かれあっていくふたり。しかし、透の帰る日が予想外に早く訪れます。
<感想>
祖父がフランス人だという透は高身長にどこか日本人離れした雰囲気の持ち主で、真を口説く様子も最初からとても情熱的です。
田舎で家業のパン屋を継いだ真は実直な青年で、年下の透との期限付きの恋愛に対する向き合い方が切ないです。そんな真が透に会いに行ったのには驚きました。そこでの透の姿にはさらに驚きましたが。
そして実はけっこうな執着心を隠し持っていた透のギャップにやられました。形を残すためとはいえハメ撮りに走り、でもその後は形なんかなくても……と切なさの入り混じる肌色シーンが印象に残ります。
かなりの遠距離なふたりですが、とても幸せそうな上に周囲も理解ある人たちばかりなようで、安心して読み終われたお話でした。
<オススメ要素>
・コスプレ盛り沢山。
・実は執着攻。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
Renta!※2018年8月22日までキャンペーン中/
BookLive!/
ひかりTVブック/
コミックシーモア/
eBookJapan/
BOOK☆WALKER
コメント