暴君王子の奴隷花嫁　かわい恋（著）/藤村綾生（イラスト）　【小説感想】

＜登場人物＞

　（攻）バースィル…編入生。十二年生。シャムデーン王国第２王子。１８歳。

　（受）神宮寺潤也（じんぐうじ　じゅんや）…特待生。十一年生。


＜あらすじ＞

　永世中立国にある全寮制のエーグル・ドール学園。一部の富裕層に人気の学園に、日本人の潤也は腹違いの兄の紹介で「特待生」として編入します。しかし特待生とは、奨学金と引き換えに学園の生徒達の性欲のはけ口として過ごさなければならず、潤也は多くの生徒達の性奴にされることに。
　そこへ編入してきた中東の国の王子・バースィル。特待生を他人と共有したくないバースィルは、潤也を恋人として独占しようとします。


＜感想＞

　山芋プレイで有名な（？）こちらの作品。不憫な受が俺様暴君に見初められて……な展開は王道を行きつつ、バースィルの突き抜けた暴君ぶりや多彩な肌色シーン、ラストでの潤也の選択が少し意外だったりして、とても印象に残っているお話です。

　セレブ御用達の全寮制学園、生徒のほとんどは資産家の子ですが、一学年に二名ずつ「特待生」が存在します。特待生とは、奨学金や特別手当がもらえる代わりに、他の生徒たちから卒業まで性奴として扱われます。潤也は病気の母親を助けたい一心だったとはいえ、腹違いの兄にほとんど騙される形でエーグル・ドールに編入します。

　そこで多くの生徒達の慰み者にされていた潤也。いかにも訳アリなバースィルが編入してくると、特待生を他人と共有するのは我慢できないというバースィルに潤也は独占されることに。

　相手がバースィルひとりになり、最初はひどい俺様だったバースィルとも潤也は次第に打ち解けていきます。しかし他の特待生への負い目から擦れ違い、バースィルを怒らせてしまいます（そして山芋が登場）。

　このバースィルの繰り出すプレイがすごいものばかりでして。怒っているときはどこまでも容赦がないのに、潤也と気持ちが通じているときはとことん甘い。潤也に着物を着せて愛を囁いたかと思えば、逆さ吊りにして山芋……このふり幅には感心するばかりでした。

　ラストがちょっと一筋縄ではいかない感じも良かったです。これには賛否出るところかもしれませんが、私は大好きな終わり方でした。

　それからカイ・ヤン先生とキリルが気になります。先生についてはスピンオフを読みましたが、この時の状況ってどうだったんでしょうか。いろいろ妄想してしまいます。


＜オススメ要素＞

・ハイパー絶倫俺様王族（先生のあとがきより）。


＜関連作品＞

・電子書籍（お試し読みができます。）

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コミックシーモア/
eBookJapan


・スピンオフ
（感想記事はこちらです)