カーストヘヴン 8 /緒川千世 【漫画感想】

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<登場人物>

 (攻)刈野滉平(かりの こうへい)…高2。キング。眼鏡。

 (受)梓裕也(あずさ ゆうや)…高2。ターゲット。


 (攻)久世那月(くぜ なつき)…高2。プレップス。

 (受)日下部鐘(くさかべ あつむ)…高2。ジャック。眼鏡。


 城田江乃(しろた えの)…エノ。高3。クイーン。


<あらすじ>

 クラスメイトたちから見放され、キング剥奪となった刈野。激しく殴られた刈野は入院となり、その間に2-1では新しくカーストゲームが行われることが決まります。


<感想>

 カーストヘヴン完結巻です。本編35~38話と番外編が収録されています。カバーイラストでの満面の笑顔と青空、帯には「ミラクルハッピーエンド」の文字。ここまでされても本当だろうかと疑ってしまったのはおそらく私だけではないと思います。ところが、最後まで読んでみたらこれが信じられないくらいのハッピーエンド! 生きててよかったです。

 7巻後半からいよいよ走り出した勢いはそのままに、エノと神楽の関係や大昇の思惑、人知れずゲームに翻弄されていた脇役たちに至るまで詳細に描かれていました。みっちり詰まった伏線回収に、何度も1巻に戻って読み返したくなります。

 中でも一番驚いたのは、4巻番外編に登場していた3年の秋尾×中臣のおふたり。ずっと謎のままだろうと考えていた紙袋頭についてのヒントが、まさかこんな形で投下されるとは。私の思い違いの可能性もあるので自信はないですが、どこかに同じ感想の方はいらっしゃらないかと検索の手が止まりません。

 これまでは「誰がどうなったか」が気になってシリーズを追いかけてきたものの、全員のハッピーエンドを見届けてはじめて「カーストゲーム」について考えさせられました(今更ですみません)。スクールカーストとは社会の縮図。それをゲームにすることで本来の自分とは全く違う立ち位置を経験できるかもしれない……そういわれると、確かに刺激的な青春をおくれそうで魅力的に見えてきます。

 最後のページでの高校生たちの会話を見た途端に、ずっと漫画の中のファンタジーだと思っていたカーストゲームがリアルなものに感じられました。ゲームはこうやって始まり、いつどこで復活してもおかしくない気がしてきて怖いです。

 落ち着いてから読み返したらまた違う印象を受けるかもしれません。ですが、長く続いてきたシリーズの完結を見届けられた感慨と感謝の気持ちに、今はもうしばらく浸っていようと思います。


<オススメ>

・シリーズ完結。


<関連作品>

・電子書籍(お試し読みができます。)

BookLive!/
Renta!/
ひかりTVブック/
コミックシーモア/
ebookjapan/
BOOK☆WALKER


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