<登場人物>
(攻)田辺恂二(たなべ じゅんじ)…インテリヤクザ。大滝組の資金源の一旦を担っている。
(受)三宅大輔(みやけ だいすけ)…県警の組対。既婚。
<あらすじ>
大滝組の若頭補佐・岩下が結婚するらしいとの話に警察内はざわつき、真偽を確かめてくるよう上司命令が下った大輔。3年の間微妙な関係を続けてきた岩下の舎弟・田辺に自ら連絡を取ります。そこでいつも以上に妻との別れを迫る田辺から、大輔は妻が面倒事に巻き込まれていることを知らされます。
<感想>
「刑事に×××」シリーズ紙版の2作目です。電子書籍で発表済みの『刑事に口説きの純愛』と『刑事に冷めない熱情』に加筆修正したもの+書き下ろし短編『北風のクリスマスイヴ』が収録されています。
大輔が田辺と関係を持つようになってから3年が経っていて、「仁義なき嫁」シリーズの周平がそろそろ結婚、な時期になっていました。数ヶ月に一度会うだけの関係を3年も続けていたとは、田辺のがんばりに同情が募ります。
周平のおめでたい(?)話題に対し、大輔は今度こそ離婚へと動くことになります。大滝組のことを探るために田辺と会った大輔でしたが、そこから大輔の妻・倫子がクスリ絡みでやっかいなことになっていると知らされます。
この離婚劇がなかなかにシリアスで、BL読者としては田辺×大輔を応援したい気持ちはあるのですが、倫子についても脇役では済まない事情を抱えていて、結局誰が一番の悪者、といえないあたりは切なかったです。
後半の『刑事に冷めない熱情』では雰囲気が一気に明るくなったように感じました。上司のはからいにより遊園地デートに出かけた田辺と大輔でしたが、そこでまさかの人たちと遭遇です。極道だらけの遊園地……あちらの人たちが遊びにきた経緯も非常に気になります。
そして未だに田辺と佐和紀の関係を勘違いしていた大輔。「仁義なき嫁」の方での佐和紀を見たことがあるとここはつい楽しくなってしまうのですが、本人にとっては胃を悪くしてしまうほどのストレスに。佐和紀だけでなく田辺まで大輔に本性が露見してしまった展開は痛快でした。
晴れて独身になった大輔が少しずつ素直になってきているような。呼び名が変わるシーンは何度でも非常に萌えました。
<オススメ>
・インテリヤクザ×マル暴刑事。
・「刑事に」シリーズ2作目。
<関連作品>
・シリーズ
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