ヤクザの愛の巣に鎖で繋がれています 稲月しん(著)/秋吉しま(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)柏木浩二(かしわぎ こうじ)…常盤会系柏木組組長。29歳。

 (受)秋津比呂(あきつ ひろ)…大学3年生。顔が整っていることに自覚がある。20歳。


 朝霞亮(あさか りょう)…大学生。比呂の中学からの親友。家がヤクザで、後継者。

 朝霞友喜(あさか ともき)…亮の従兄弟。関西弁の中学生。


<あらすじ>

 柏木と付き合い、同棲して二ヵ月になる比呂。バイトもできず常に監視付きの生活に辟易し、脱走を図るも失敗続きの日々を送っています。さらには比呂の就職まで阻止しようとする柏木と口論になり、鎖で繋がれてしまうことも。そんな時、柏木に親しげに話しかける美女が出現。美女についてはなぜか柏木の歯切れが悪く、比呂は気になって仕方ありません。


<感想>

 『ヤクザから貞操をしつこく狙われています』の続編です。前作で重すぎる愛を惜しげもなく披露してくれた柏木さん、今回も比呂への愛情はとどまる所を知らず、むしろ激しさを増しているような。柏木さんの変態性に怯むことなく(?)立ち向かう比呂とのやりとりが楽しくて、あっという間に読み終わってしまいました。

 お話は、比呂が柏木さんに絆され付き合うと同時に同棲を始めてから2ヶ月が経っています。金と権力とその他諸々を兼ね備えた男前・柏木さんの束縛はそれはもう激しく、抵抗した比呂は本当に鎖で繋がれてしまいました。しかし、その鎖を使って柏木さんに一泡吹かせようとする比呂はさすがです。前作と比べ柏木さんのちょっと怖いというか闇の部分もちらほら垣間見えるようになってきた分、明るく無邪気な比呂がより魅力的に感じられました。

 さらには、柏木さんと妙に親しげな様子の美女が登場。いつもは比呂以外は目に入らないとばかりに一直線な柏木さんが、なぜか彼女に対してだけは歯切れが悪く、何かありそうな雰囲気です。おかげで比呂が嫉妬に駆られ、女装までしてくれてとてもかわいかったです。これは柏木さんもたまらなかったのではないでしょうか。この後柏木さんがさらりと見せつけてくれた高等テクニックに対しイライラを募らせる比呂に、それはもう萌えさせていただきました。

 どうにかして柏木さんと対等になりたいと騒ぐ比呂と、実はかなり比呂に振り回されている年上で男前の柏木さん、最終的には少し歩み寄れたようで何よりです。そして比呂がどんなに無茶をしても、絶対に迎えに来るし自分の責任だと堂々といってくれる柏木さんはやっぱり男前でかっこよかったです。

 前作からの脇キャラ達もお元気そうで嬉しかったです。変わらず頼りになる亮と、亮まっしぐらの友喜はいつ見ても応援したくなります。友喜ってこのまま成長したら柏木さんクラスの執着を見せてくれそうな気がして、妄想ははかどる一方です。


<オススメ要素>

・シリーズ2作目。


<関連作品>

・シリーズ
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