推しはα 3 終わりよければ、すべて良し 夜光花(著)/みずかねりょう(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)人見蓮(ひとみ れん)…アルファ。イケメン。実家が妖怪専門旅館。

 (受)人見佑真(ひとみ ゆうま)…元はベータのオメガ。自称平凡。旧姓鈴木。旅館の厨房で働いていた。


<あらすじ>

 閻魔大王によって記憶を消された蓮と佑真は互いの存在を忘れ、蓮は息子を育てながら旅館で働き、佑真はかくりよで料理人として働いています。閻魔大王の命令でようやく蓮がかくりよにやってきますが、時が経ち過ぎたふたりは再会してもなかなか距離が縮まりません。


<感想>

 シリーズ3巻、こちらで完結でした。前作が衝撃的なラストだったのではやく続きが読みたくてしかたなかった一方で、いざ読み始めてみれば終わってしまうのが寂しくなるくらいずっと楽しくて、はやる気持ちと戦いながらじっくりふたりを応援していました。

 まず、記憶が改ざんされたままかくりよで暮らす佑真が変わらずマイペースで笑いました。むしろ閻魔大王の料理人としての方が生き生きしているような。蓮との家庭に戻ってほしい思いもあったものの、妖怪に囲まれてこんなにうまくやっていける佑真の才能を活かし続けてほしい気持ちもあって、蓮とのすれ違いにも切なさよりは笑ってしまうことが多かったです。2巻の時にはどうなることかとヒヤヒヤしていましたが、こんなに楽しいすれ違いならまだまだ眺めていられます。

 それでも元々愛し合っていたふたりは、記憶を取り戻してからはさらに絆を強固にした様子。妖怪+オメガバース設定がいい具合にきっかけを作ってくれるのもさすがでした。

 佑真が家に帰ってからもそこでは終わらず、それぞれが夢のために踏み出していく姿が見られたのは感動しました。蓮は完全に尻に敷かれていますね。蓮の気苦労は今後も増えていきそうな予感がしますが、佑真が推し変とはならないだろうし、なんだかんだで楽しそうに見えるので移住もアリだと思っています。


<オススメ>

・シリーズ3作目、完結。
・ラブコメオメガバース。


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<関連作品>

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