獣人王のお手つきが身ごもりまして 稲月しん(著)/柳ゆと(イラスト) 【小説感想】
記事内に広告が含まれています。
<登場人物>
(攻)ゼクシリア…デルバイアの国王。狼の獣人。30歳。
(受)ロイ…シャウゼ王国の城の雑用係。17歳。
<あらすじ>
見た目はいいものの仕事をこなせないロイは、城の雑用係をしながらもそろそろ退職の気配を感じ結婚相手を探していました。しかし、いつもなぜか恋ができずに相手が離れていってしまいます。
そんなときにデルバイアの国王・ゼクシリアが妃探しにシャウゼ王国にやってきます。舞踏会を抜け出したゼクシリアに見初められたロイは、そのままお持ち帰りされてしまい……。
<感想>
もとは電子限定で配信されていた作品が、新たに書き下ろしを加えて紙書籍化されたものだそうです。
稲月先生のデビュー作に続いて今回はそれをも凌ぐ壮大な追いかけっこが展開され、もう本当にずっと楽しかったです。最近は、小説は少しずつ読む日々が続いていたのですが、こちらは久しぶりに一気に読破してしまいました。
受のロイは、結婚に憧れを抱きつつも恋ができずにいる17歳。とはいえこの国では成人で、そろそろ結婚退職まで迫られそうな時期を迎えています。恋をしようと頑張ってはいますが、ロイの反応がイマイチなため結局相手が離れていってしまいます。それもそのはず、ロイには運命で繋がった「番」がいたのです。
その番相手というのが、他国の王・ゼクシリア。実はゼクシリアとはロイが小さな頃に出会っていて、ゼクシリア側は10年もの間ロイを探し続けていました。
そのふたりがようやく出会ったはいいのですが。自分が国王の本命であるとは信じられないロイと、そうとは知らずに全力で求愛するゼクシリアの間に誤解が生じ、逃げ出したロイとそれを追うゼクシリアとの国を跨ぐ壮大なおいかけっこの開幕です。
すれ違いはあっても本能で惹かれあっているふたり、絡みもゼクシリアの愛が溢れんばかりで大変甘いです。賢王と名高いゼクシリアがロイにはデレデレな姿に、見ているこっちはニヤニヤが止まりません。
書き下ろし「獣人王にお子様が生まれまして」では、タイトル通りふたりに子供が無事生まれ、幸せいっぱい家族のすったもんだが描かれていました。生まれる前から大活躍していたロイとゼクシリアのお子様、「宝玉」の名にふさわしい才能に満ちた子のようです。
とはいってもまだまだ生まれたばかりの幼い子供、かわいい盛りです。かっこいい父親とかわいい息子が母親を取り合う、いい構図でした。
<オススメ要素>
・執着溺愛獣人王(狼)×見た目はいいけど要領は悪い従僕(人間)。
・壮大なファンタジーおいかけっこ。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
BookLive! 【電子版】/
Renta!【電子版】/
ひかりTVブック【電子版】/
コミックシーモア【電子版】/
ebookjapan/
BOOK☆WALKER【電子版】
・シリーズ
(感想記事はこちらです)
コメント