<登場人物>
(攻)三雲高虎(みくも たかとら)…隼瀬浦の領主の長男。戦場では「鬼神」と呼ばれるほど強い。24歳。
(受)空良(そら)…伊久琵で領主の息子として生まれたが、父に疎まれ姉の身代わりとして嫁に出された。現在は高虎の妻。18歳。
<あらすじ>
空良が隼瀬浦にきてから3度目の冬、空良は高虎に溺愛され理解ある城の人々からも大切にされていました。しかし、外部からは空良は正式な妻としては認識されておらず、高虎に舞い込む縁談は後を絶ちません。
そんなとき、空良は高虎の父から、隼瀬浦のため正室を持つよう高虎を説得してほしいと伝えられます。
<感想>
『そらのだいじな旦那さま』続編です。純真で健気な空良が高虎のお嫁さんになって2年と少しが経ったころのお話でした。
高虎の溺愛ぶりと空良の献身により、隼瀬浦の城の人々からも空良は男嫁として認められていて、はじめからほっこりしました。空良にベタ惚れの高虎と、漫才コンビさながらの次郎丸と魁傑たちに囲まれて、空良が幸せに暮らしている姿に安堵の気持ちが広がります。
そこへ今回は他国からきた新キャラの孝之助と弥市が加わり、この2人のリアクションのおかげで隼瀬浦がいかに柔軟な雰囲気であるかが伝わります。
ですがやはり問題としてあがってきた、高虎の跡継ぎの話。高虎自身は正室の子ではないのですが、優秀すぎるために縁談が後を絶たず。高虎の父から直接に説得を頼まれたとあっては、空良の行動は想像に難くありません。仕方ないのはわかるのですが、空良と時貞がふたりきりで話をしていたシーンは本当に切なかったです。
しかも空良が初めて縁談について知ったとき、悲観や恨み言よりもまず先に、これまで自分が知らずにいられた状況を作っていてくれたことを周囲に感謝するのです。空良……健気な子……。
同時に空良が争いごとに巻き込まれ、結果的にはすべてがいい方向に転がってくれました。ああよかった……。
絡みシーンもこれがまた甘かったです。人妻感が増してきている空良、できることすべて高虎が教えてくれたっていうのがなんかもうたまらないです。高虎は初心な空良を思いやって無理強いはしない、と口では言いつつ実は好き放題しているように見えるのも萌がとまりません。
容赦なくふりかかる時代特有の問題に振り回されつつも、夫婦間の愛は劇甘なのでいいバランスで読めました。ちょうど健気が世を救う話が読みたいと思っていたところだったので、読後は心が洗われるような気分になれて大変すっきりしています。
<オススメ>
・溺愛武将×健気妻。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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・シリーズ
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そらの誉れは旦那さま
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